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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科54巻9号

2000年08月発行

文献概要

症例報告

ジアフェニルスルホンが奏効した環状肉芽腫の1例

著者: 中井菜美1 松岡縁1 多田正憲1

所属機関: 1大阪警察病院皮膚科

ページ範囲:P.720 - P.722

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 59歳,男性.初診の2週間前より,両側肘頭部より前腕にかけて,自覚症状のない米粒大までの紅色丘疹および結節が多発融合してきたため当科を受診した.病理組織学的所見では,真皮内に限局性の膠原線維の断裂像を認め,膠原線維間には組織球や巨細胞が浸潤する肉芽腫反応を示し,alcian blue染色では膠原線維間に陽性物質の沈着を認めた.以上より環状肉芽腫と診断した.生検後も自然退縮を認めず新生,拡大するためジアフェニルスルホンの内服を50mg/日にて開始したところ2週間後には皮疹の新生は止まり,徐々に色調と隆起が軽減して4か月後にはほぼ退色した.以後約7か月経過するが,皮疹の再燃は認めていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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