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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻1号

2001年01月発行

文献概要

臨床統計

山形県立中央病院における帯状疱疹の統計的観察—1994年から1999年までの6年間

著者: 熊谷恒良1 石川博康1 小川俊一1

所属機関: 1山形県立中央病院皮膚科

ページ範囲:P.14 - P.18

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 1994年1月より1999年12月までの6年間に山形県立中央病院皮膚科を訪れた帯状疱疹患者604例について統計的観察を行い,以下の結果を得た.1)皮膚科外来新患患者に対する割合は4.0%で,他施設より多かった.2)発症に季節的傾向はみられなかった.3)男女ほぼ同数で,年齢別では60,70歳台にピークがあり,50歳以上が78%を占めた.4)発症部位は躯幹上部が最も多く,三叉神経は第1枝に多かった.5)基礎疾患を有するものは延べ444例で全体の73.5%であり,循環器系疾患,悪性新生物の順に,悪性新生物では胃癌,大腸癌,乳癌などが多かった.6)94.3%の患者は3か月以内に治癒していた.7)汎発疹は37例,6.1%にみられ,60歳以上が76%を占め,撒布疹は躯幹に集中していた.8)再発例は19例で,最高再発回数は4回であった.9)ペア血清のウイルス抗体価(CF)は76.2%に上昇をみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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