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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻1号

2001年01月発行

文献概要

症例報告

円板状エリテマトーデスを合併した進行性全身性強皮症の1例—薬剤性円板状エリテマトーデスとの鑑別を中心に

著者: 堀田隆之1 早川順1 塩原哲夫1 副島昭典2

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室 2杏林大学医学部第一内科学教室

ページ範囲:P.31 - P.34

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 進行性全身性強皮症(PSS)の経過中に円板状エリテマトーデス(DLE)を合併した48歳女性例を報告した.1981年頃よりRaynaud症状が出現し,PSSの診断のもと以後15年間にわたりD-ペニシラミン(D-Pc)を内服した.1996年2月頃より両頬部,鼻背に紅斑が出現し,同年8月に当科を受診した.頬部紅斑の病理組織所見はDLEに一致した.DLEの発症に前駆するように,紅斑出現の2か月前より抗核抗体が160倍から640倍に上昇した.自験例は,D-Pcによる薬剤性DLEと鑑別を要したが,その後の皮疹の経過がD-Pc投与の中止,再開と無関係であったことより,薬剤性DLEは否定的と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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