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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻1号

2001年01月発行

文献概要

症例報告

多発した線状扁平苔癬

著者: 押谷佳美1 佐藤紘為1 新田悠紀子1

所属機関: 1愛知医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.50 - P.52

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 10歳,女児に多発した線状扁平苔癬の1例を報告した.6か月前より腰部に瘙痒感のある皮疹が出現し,順次,右背部,右肩,右上肢にも皮疹が拡大した.ステロイド剤を外用するも完治しないため当院を受診した.皮疹は常色から紫紅色の丘疹の集簇が線状に多発しており,一部色素沈着もみられた.病理組織学的に角質増生と顆粒層肥厚,基底層の液状変性,表皮真皮境界部にCivatte bodyを,真皮浅層にはリンパ球の帯状の細胞浸潤がみられた.以上より多発した線状扁平苔癬と診断した.皮疹はBlaschko lineに沿って多発していると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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