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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻10号

2001年09月発行

文献概要

症例報告

組織球性壊死性リンパ節炎の1例

著者: 斎藤敦子1 平井行一郎1 清原隆宏1 石田久哉1 石黒和守1 熊切正信1 上田恵一1 眞弓光文2 法木左近3

所属機関: 1福井医科大学皮膚科学教室 2福井医科大学小児科学教室 3福井医科大学附属病院検査部

ページ範囲:P.777 - P.779

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 14歳,男児.初診の半年前から両頸部リンパ節腫脹,1か月前から体幹,四肢に痒みを伴う丘疹,点状紫斑,発熱が出現.近医でのリンパ節生検の結果,組織球性壊死性リンパ節炎と診断.無治療で経過を追ったところ,約2か月で症状は自然に軽快した.皮膚の病理組織像では真皮の血管周囲にcoat sleeve状のリンパ球,組織球の浸潤がみられた.リンパ球に明らかな異型や異常核分裂像はなかった.リンパ節にある組織球が赤血球を貪食する像は皮膚には観察できなかったが,赤血球漏出像は目立った.紫斑を混じた皮疹は本例に特異的所見と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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