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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻10号

2001年09月発行

文献概要

症例報告

Florid reactive periostitisの1例

著者: 金子栄1 江木素子1 矢野貴彦1 大久保信二2 立山義朗3 林雄三3 高橋博之4

所属機関: 1広島市立安佐市民病院皮膚科 2広島市立安佐市民病院整形外科 3広島市立安佐市民病院病理 4緑井皮膚科クリニック

ページ範囲:P.780 - P.782

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 45歳,男性.初診の1年前より右第1趾に爪甲剥離を認め,3か月前より疼痛と悪臭を伴う紅色腫瘤となった.その後,痺痛が増強し,腫脹も徐々に増大を示したため当院紹介となり,生検を行った.生検時に爪の切離を行うと,病変は棍棒状紅色腫瘤を形成しており,florid reactive periostitisの外観としては非典型的であったが,病理組織にて線維芽細胞の増生と血管増生よりなる肉芽性組織の中に類骨の形成もみられ,本疾患と診断された.骨膜を含む腫瘤の摘出により疼痛は軽減し,腫脹も消失した.本疾患は悪性腫瘍との鑑別が困難であり,病理組織を含めた十分な検索が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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