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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻10号

2001年09月発行

文献概要

症例報告

足底の限界線照射後に生じた放射線角化症の1例

著者: 慶田朋子1 水嶋淳一1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.784 - P.786

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 61歳,男性.40年前に足白癬に対し,両足底から内足縁にかけて限界線照射を数十回受けた.その15年後より,同部位に色素沈着と多発する角化性小結節が出現した.初診の1年前より右足底の結節はびらん,潰瘍の形成を繰り返すようになり,外用療法を行うも難治のため当科を受診した.初診時,両足底に角化性小結節とびまん性の色素沈着,小豆大までの色素脱失を認め,右土踏まずには30×25mmの痂皮を付着する角化性結節を認めた.組織像では基底層から数層のみに核の大小不同,配列の乱れ,核分裂像を認めた.デルモパンも使用されなくなり,限界線照射後の放射線皮膚炎ならびに続発腫瘍の報告は減少しつつあるものの,常に念頭におく必要があると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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