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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻10号

2001年09月発行

文献概要

症例報告

毛嚢系への分化傾向を示したアポクリン型のいわゆる皮膚混合腫瘍の1例

著者: 隅田めぐみ1 小林孝志1 大類聡明1 溝口雅子1 籏持淳1 新海浤1

所属機関: 1千葉大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.806 - P.808

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 36歳,男性の人中部に生じたアポクリン型のいわゆる皮膚混合腫瘍の1例を報告する.臨床的に半球状に隆起する弾性硬,表面平滑な小結節で,病理組織学的に腫瘍は真皮内に一部管腔を形成し,塊状に散在する上皮性組織と粘液腫様の間質で構成されていた.管腔は比較的大型で,2層の壁細胞より構成され,断頭分泌を認めた.また,毛芽様組織の細胞塊が散見され,角質嚢腫の形成を認めた.本症の既報告例および当科で最近診断された10例について検討した結果,毛嚢への分化傾向を示す例はほとんどがアポクリン型であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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