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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻11号

2001年10月発行

文献概要

症例報告

EBウイルスの再活性化を伴ったブシラミンによる薬疹の1例

著者: 北尾亜紀1 信原聡美1 高橋健造1 錦織千佳子1 宮地良樹1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科皮膚病態学

ページ範囲:P.867 - P.870

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 66歳,女性.1999年1月より抗生剤に反応しない発熱が約1か月半続いた.3月より全身のリンパ節と手指関節の腫脹を生じた.近医にてブシラミン内服後14日目に,全身に瘙痒を伴う紅斑が出現した.異型リンパ球と肝酵素値の上昇,EBV抗VCA-IgG高値,IgM陰性よりEBウイルスの再活性化が疑われた.また,パッチテストとDLSTにてブシラミン陽性より,ブシラミンによる薬疹も同時に起こったと考えられた.内服薬の中止により皮疹はいったん消失したが,約1か月半後に再燃した.薬剤の中止にもかかわらず皮疹が遷延する場合には,ウイルスの関与が考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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