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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻12号

2001年11月発行

文献概要

症例報告

アモキシシリンによるphoto recall-like phenomenonの1例

著者: 小鍛治知子1 狩野葉子1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.932 - P.935

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 症例は19歳の女性.感冒に対してアモキシシリン(サワシリン®)を内服後,4年前のジベルバラ色枇糠疹の初発部位(右大腿)に一致して紅斑が出現し,しだいに全身に拡大した.皮疹が出現中にもかかわらず海水浴へ行き,その際の露光部に紅斑の著明な増強を認めた.皮疹消退後のアモキシシリンの常用量の内服テストにて,ジベルバラ色枇糠疹の初発疹の部位と露光部に紅斑の誘発を認めた.以前に皮膚の傷害を受けた部位に優先的に薬疹を認めたという点で,Shelleyらが1984年に報告したphoto recall phenomenonと類似の現象と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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