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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻12号

2001年11月発行

文献概要

症例報告

骨髄移植後に生じたtoxic epidermal necrolysisの1例

著者: 勝野正子1 相原道子1 岡島光也1 近藤恵1 和田秀文1 高橋一夫1 池澤善郎1 藤沢信2

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科学教室 2横浜市立大学医学部第1内科

ページ範囲:P.936 - P.939

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28歳,男性.急性骨髄性白血病(AML,M6)にてHLA,血液型一致の兄からの骨髄移植を施行した.移植の20日後,前胸部に軽度の紅斑が出現したが,プレドニゾロン内服により消失した.その後,下痢,イレウス症状が反復していた.消化管症状の悪化に伴い,移植後230日目頃より体幹に軽度瘙痒のある拇指頭大までの,辺縁に鱗屑を伴う淡褐色から紅色斑が出現した.組織学的所見では,表皮基底層の液状変性,表皮内炎症細胞浸潤,表皮細胞の好酸性壊死を認め,GVHDと診断した.プレドニゾロンを増量したが皮疹は拡大・増悪し,びらんや水疱も出現しTENとなった.ステロイドパルス療法を施行したが,移植後283日目に原因不明の間質性肺炎のため死亡した

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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