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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻12号

2001年11月発行

文献概要

症例報告

紅皮症を繰り返し,Sézary症候群に進展したpre-Sézary症候群の1例

著者: 笹木慶子1 常光泰子1 芦澤かがり1 宇野久光2

所属機関: 1呉共済病院皮膚科 2呉共済病院内科

ページ範囲:P.985 - P.988

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 73歳,男性.約10年前より露光部に紅斑が繰り返し出現していた.数か月前より全身に瘙痒を伴う紅斑が拡大.当科初診時は紅皮症状態で,末梢血の異形リンパ球は1,258.6/mm3であったが,皮膚発疹部の病理組織学的検索では異型細胞を認めなかった.副腎皮質ステロイドホルモンの全身投与にて軽快するも,減量にて再燃を繰り返していた.約7か月後,皮疹が増悪し,組織学的にもcerebriform cellを認め,末梢血異型リンパ球も増加したためSézary症候群と診断.化学療法を施行するも,急速に皮疹,全身状態とも増悪して死亡した.本例はpre-Sézary症候群がSézary症候群に進展したものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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