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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻13号

2001年12月発行

文献概要

原著

両腋窩に生じた基底細胞癌—旭川医科大学皮膚科およびその関連施設における基底細胞癌の集計

著者: 柏木孝之1 和田隆1 浅野一弘1 山本明美1 橋本喜夫1 飯塚一1

所属機関: 1旭川医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.1001 - P.1004

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 50歳,男性.両腋窩に生じた表在型基底細胞癌の1例を報告し,合わせて1978年6月から1998年5月までの20年間に旭川医科大学皮膚科およびその関連施設で基底細胞癌と診断された255症例,273病変について集計した.男女比は1:1.2で,50歳以上が93.2%を占めた.発生部位は顔面が最も多く75.8%であった.組織型では充実型が57.4%を占め,充実型との混合型も含めると70.3%となった.腋窩を含む躯幹・四肢に限ってみると,表在型の頻度が相対的に高くなり46.4%にみられた.多発型は4症例,18病変にみられ,色素性乾皮症,放射線皮膚炎各1例以外は明確な基礎疾患は認められなかった.全体を通じ腋窩発生例は2症例,3病変のみで,特に両側性のものは本邦報告例中にも見当たらず,極めて稀な症例と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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