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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻13号

2001年12月発行

症例報告

Cytophagic histiocytic panniculitisの1例

著者: 太田智秋1

所属機関: 1りんくう総合医療センター市立泉佐野病院皮膚科

ページ範囲:P.1031 - P.1033

文献概要

 17歳,女性.PCR法でEBウイルスDNAを組織中に確認したcytophagic histiocytic pan—niculitisの1例を報告する.両側大腿部外側,左下腿内踝上部のほか,右臀部には巨大な板状の硬結性紅斑を認め,圧痛と熱感が著明であった.病理組織学的に,皮下の脂肪小葉間にリンパ球の密な浸潤がみられ,lobular panniculitisの像を呈するとともに,細胞核やその断片,あるいは赤血球を貪食した組織球,いわゆるbean-bag cellが散見された.免疫組織化学的には浸潤リンパ球のほとんどはTリンパ球であった.血液検査ではDダイマー,FDPの上昇など出血傾向とLDH,フェリチンの上昇を認め,腹部CTでは肝・脾腫大がみられたが,プレドニゾロン15mg/日より内服を開始し,いずれも徐々に改善され寛解状態に至った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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