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特集 皮膚真菌症の新しい治療戦略 症例報告
イトラコナゾールが著効した遅発性慢性皮膚粘膜カンジダ症
著者: 繁益弘志1 杉俊之2 仲弥3 原田敬之1 西川武二4
所属機関: 1東京女子医科大学附属第二病院皮膚科 2さいたま市立病院皮膚科 3仲皮膚科クリニック 4慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.103 - P.106
文献購入ページに移動慢性皮膚粘膜カンジダ症(chronic mucocuta—neous candidiasis,以下,CMCC)は内分泌疾患,糖尿病,鉄代謝異常,ビタミンA欠乏症,遺伝的な免疫不全症など免疫機構の異常により,皮膚や粘膜に再発性また難治性のカンジダ感染を繰り返すまれな疾患である.そして成人,特に40歳代以降に発症する場合には,しばしば胸腺腫を合併することが知られている1).筆者らはかつて,60歳で発症し重症筋無力症と胸腺腫を合併した慢性皮膚粘膜カンジダ症の症例に遭遇し,イトラコナゾールを使用したところ,劇的な効果を示した.たまたま,本症例は国際学会などで発表2,3)はしたものの,論文をまとめる機会にめぐまれていなかったので,今回,薬剤の効果を含めて報告することにした.
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