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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻2号

2001年02月発行

文献概要

症例報告

ヒト乳頭腫ウイルス16型が検出されたbowenoid papulosisの1例

著者: 嶋田聖子1 三石剛1 吉原伸子1 川島眞1 岩崎琢也2 松倉俊彦3

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2国立感染症研究所感染病理部 3国立感染症研究所ウイルス第2部

ページ範囲:P.156 - P.159

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 20歳の女性にみられたbowenoid papulosisの1例を報告した.外陰部に自覚症状を欠く灰褐色小結節が多発しており,皮膚生検では限局性の表皮の増殖性病変がみられ,核異型やclumping cell,核分裂像を認めた.免疫組織学的にヒト乳頭腫ウイルス(HPV)抗原は陰性であったが,生検組織より抽出した全DNA中に,Southern blot hybridization法によりHPV 16型のウイルスゲノムを検出した.さらに,ビオチン標識HPV 16型DNAをプローブとしたin situ hybridization法により,病変部の有棘層上層の核内に陽性シグナルを検出し,この病変がHPV 16型の感染によることを確認した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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