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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻2号

2001年02月発行

文献概要

症例報告

全身の紫斑にて発症したT細胞リンパ腫の1例

著者: 古瀬忍1 佐藤伸一1 高田実1 竹原和彦1 馬淵智仁2 加藤文彦2 朝倉英策2

所属機関: 1金沢大学医学部皮膚科学教室 2金沢大学医学部第3内科学教室

ページ範囲:P.171 - P.174

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 65歳,男性.1997年8月22日初診.11日前より全身に瘙痒感を認め,翌朝,両下肢に紫斑が出現し,徐々に体幹,上肢に拡大してきた.組織学的所見では真皮血管周囲性にリンパ球様異型細胞の浸潤を認め,免疫組織学的検査にて,CD 3, HLA-DRおよびLCAに陽性を示した.末梢血で異型リンパ球(4%)が出現し,リンパ節および骨髄の生検標本で異型リンパ球の増殖を認め,免疫染色ではCD 3に陽性を示した.以上より白血病化したT細胞リンパ腫と診断した.紫斑はその特異疹と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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