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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻3号

2001年03月発行

文献概要

症例報告

Bowen癌の局面内に生じたMerkel細胞癌

著者: 古川裕利1 元木良和1 金子史男1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.256 - P.258

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 92歳,女性.20年前に左腰部をストーブに接触して熱傷を受傷した.6年前より同部に紅斑局面が出現,3か月前より隆起してきたため当科を受診.左腰部に浸潤を伴う淡紅色紅斑局面があり,その局面上にびらん,壊死を伴う紅色腫瘤を認めた.紅斑局面部の表皮内では極性を失った異型表皮細胞が個細胞角化やclumping cellを伴いながら増殖しており,腫瘤部の真皮内では小型で類円形の核を持つ好塩基性腫瘍細胞がびまん性に浸潤していた.一部では表皮性腫瘍と真皮内好塩基性腫瘍は混在していた.互いの腫瘍細胞の移行像はなかった.真皮内腫瘍部では,neuron—specific enolase染色およびkeratin 20染色が陽性を示し,Bowen癌の局面内にMerkel細胞癌が合併したものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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