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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻3号

2001年03月発行

症例報告

陰茎癌の1例

著者: 杜一原1 斉藤隆三1 田島政晴2 澤村良勝2 松島正浩2 高橋啓3

所属機関: 1東邦大学医学部第二皮膚科学教室 2東邦大学医学部第二泌尿器科学教室 3東邦大学病理部

ページ範囲:P.259 - P.261

文献概要

 84歳,男性.生来,仮性包茎で,包皮下の腫瘤を主訴として受診.受診時に包皮の翻転はできず,陰茎背側の包皮下に拇指頭大の硬結を触知し,両側鼠径リンパ節の腫脹も認めた.カラードプラー超音波検査では腫瘍部に豊富な血管像がみられた.背面切開術を施行したところ,亀頭冠状溝から陰茎体部背側にかけて約3.2×5.0cmの潰瘍を伴う易出血カリフラワー状腫瘍を認め,生検では中等度分化型有棘細胞癌であった.SCC値上昇のため他臓器の検索を行ったが,いずれも異常はなかった.以上より陰茎癌(Jackson分類stage II, TNM分類T2N0M0)と診断し,ペプロマイシンによる術前術後化学療法,陰茎切断術,鼠径リンパ節郭清術を施行した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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