icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

症例報告

尿閉を併発した単純ヘルペスウイルス2型初感染による性器ヘルペスの1例(Elsberg症候群)

著者: 岩崎慈子1 本田まりこ1 福地修1 石地尚興1 新村眞人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.357 - P.360

文献購入ページに移動
 52歳,女性.夫と性交渉があり,その4日後から外陰部に疼痛を伴う水疱,びらんが多数生じた.さらに39℃台の発熱を認め,排尿困難となったため,第6病日に受診した.外陰部のびらん面より単純ヘルペスウイルス(herpes sim—plex virus,以下HSV)の2型が分離同定され,血中のウイルス抗体価の推移より性器ヘルペス初感染と診断した.尿閉を併発していたことよりElsberg症候群を疑った.髄液検査ではPCR法でHSV-DNAは検出されなかったが,尿閉の原因として排尿時痛だけではなく,HSVによる仙骨神経根障害により膀胱直腸障害を起こしたものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?