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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻5号

2001年04月発行

文献概要

Derm.2001

内臓でしょうか?

著者: 森理1

所属機関: 1久留米大学皮膚科

ページ範囲:P.152 - P.152

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 外来で新患診察の際,あるいは再来診察で難治の場合,患者さんから「内臓でしょうか?」と聞かれた経験はすべての皮膚科医があると思われる.ひどい場合は内科入院中に皮膚科へ紹介された患者さんの口から出ることもある.「私も皮膚の専門家ですから,内科疾患による皮膚病と思ったら内科に紹介しますよ,こんなにカルテがたまっているので,患者さんは少ないほうがいいですから」とか,内科入院中の患者さんへ「内科で内臓はすべて調べて何もないから皮膚科へ紹介された訳でしょう?」,などと切れて爆発しそうな気持と言葉をグッと抑え患者さんに説明を行っている.患者さんの皮膚疾患への考え方,皮膚科医による一般の方々への皮膚疾患に対する啓蒙不足について考えさせられる.
 一方,患者さんに「内臓でしょうか?」と聞かれ,「この疾患は内臓疾患とは無関係です」と自信を持って反論する科学的根拠がないことも多く,皮膚疾患研究の遅れと,その困難さも痛感している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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