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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻6号

2001年05月発行

症例報告

手術侵襲により誘発されたと考えられる痛風結節の1例

著者: 関姿恵1 野口幹正1 石川治2

所属機関: 1前橋赤十字病院皮膚科 2群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.404 - P.406

文献概要

 58歳,男性.開腹術後に痛風結節とともに痛風発作を生じた1例を報告した.術直後より発熱と関節腫脹が出現し,創二次感染ないしは蜂窩織炎を疑われて抗生物質の投与を受けていたが,続いて複数の関節背面に結節を生じた.偏光顕微鏡にて吸引内容物中に尿酸塩結晶を確認したことより痛風結節を伴う痛風発作と診断した.痛風治療薬投与により,発熱,皮疹は速やかに軽快した.痛風発作は皮膚科日常診療で遭遇する機会は少ないが,術後に発熱と関節部の発赤,腫脹をきたした患者では念頭におくべき疾患であり,偏光顕微鏡による吸引内容物の確認が迅速な診断には有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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