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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻6号

2001年05月発行

文献概要

症例報告

多発性Bowen病の1例

著者: 橋口貴樹1 東裕子1 寺崎健治朗1 片平充彦1 神崎保1

所属機関: 1鹿児島大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.438 - P.440

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 70歳,男性.1996年11月頃から手背および,左前腕に瘙痒を伴う紅斑が出現し,同様の紅斑が両上肢,背部にも多発,増大した.病理組織的に,表皮では角質の増生,不全角化,空胞化を伴った細胞,clumping cell,表皮突起の棍棒状の肥厚を,真皮では軽度の炎症細胞の浸潤を認め,多発性Bowen病と診断した.多発性Bowen病は稀な疾患ではないが,自験例においてBowen病と思われる皮疹は大小あわせて数十個に上り,免疫能の異常を認めないにもかかわらず,他の報告例と比較しても多発の目立つ症例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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