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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻7号

2001年06月発行

症例報告

掌蹠角化症に生じた足底部malignant melanoma in situの1例

著者: 石田晋之介1 山蔭明生1 山崎雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.534 - P.536

文献概要

 59歳,男性.幼少時より手掌・手背部,足底・足趾に角化性局面が出現,その後削り取りを繰り返していた.57歳時より左足底踵部の大豆大の黒色斑に気づくも放置していた.3か月間で急速に拡大したため来院した.
 黒色斑の組織所見は表皮内に褐色顆粒を有する大型の細胞が個別性に増殖し,一部では基底層の上方にも認められ,malignant melanoma in situと診断した.角化症は掌蹠に限局すること,組織学的に角質増殖,表皮肥厚のみで顆粒変性を伴わないこと,家族歴より常染色体優性遺伝と考えられるためUnna-Thost病と診断した.
 掌蹠角化症に生じたmalignant melanomaの報告は自験例を含め9例のみであり,比較的稀である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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