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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻8号

2001年07月発行

症例報告

LE様皮疹で発症したテガフール・ウラシルの薬疹の1例

著者: 宍戸悦子1 石黒直子1 川島眞1 小林英雄2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学腎臓内科

ページ範囲:P.593 - P.596

文献概要

 LE様皮疹に続いて多彩な臨床像を呈したテガフール・ウラシル(UFT®)薬疹の1例を報告する.症例は66歳,男性.慢性関節リウマチ(RA)の疑い,肺線維症,多発性神経炎,膜性腎症に対して,プレドニゾロン内服中.抗核抗体640倍,抗RNP抗体陽性.S状結腸癌の手術後よりUFT®400mg/日の内服を開始し,その3か月後より顔面,手指に浸潤を伴う紅斑,DLE様皮疹が出現した.左こめかみの紅斑の病理組織像では表皮基底層の液状変性を認め,蛍光抗体直接法にて同部位に軽度のIgG,C3の沈着をみた.その後,掌蹠に紫紅色斑が新生し,躯幹,上肢に多型紅斑様皮疹,眼瞼,口腔内にびらんが出現した.UFT®の内服中止にてすべての皮疹は軽快し,2か月後には略治した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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