47歳,男性.背部の多数の不整形褐色斑と浸潤性紅斑,顔面の色素沈着と紅斑を主訴に受診した.肩および手指の関節痛,上肢の筋力低下あり.抗核抗体160倍陽性,抗DNA抗体陰性,RA test 230IU/ml.筋系酵素正常,筋電図,筋生検に異常なし.背部の皮疹の皮膚生検所見を合わせ皮膚筋炎の疑診で経過観察し,軽快傾向を示した.約1年4か月後,両手背に小水疱と痂皮,瘢痕が出現.尿中ウロポルフィリン高値.皮膚生検にて晩発性皮膚ポルフィリン症と診断した.さらに2年半後,背部の皮疹と関節痛,手のこわばり感が再燃し,晩発性皮膚ポルフィリン症に膠原病,特に皮膚筋炎が合併した例と考えられた.