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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻8号

2001年07月発行

文献概要

症例報告

皮膚筋炎の合併を疑った晩発性皮膚ポルフィリン症の1例

著者: 和田直子1 伯野めぐみ1 石河晃1

所属機関: 1日本鋼管病院皮膚科

ページ範囲:P.597 - P.600

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 47歳,男性.背部の多数の不整形褐色斑と浸潤性紅斑,顔面の色素沈着と紅斑を主訴に受診した.肩および手指の関節痛,上肢の筋力低下あり.抗核抗体160倍陽性,抗DNA抗体陰性,RA test 230IU/ml.筋系酵素正常,筋電図,筋生検に異常なし.背部の皮疹の皮膚生検所見を合わせ皮膚筋炎の疑診で経過観察し,軽快傾向を示した.約1年4か月後,両手背に小水疱と痂皮,瘢痕が出現.尿中ウロポルフィリン高値.皮膚生検にて晩発性皮膚ポルフィリン症と診断した.さらに2年半後,背部の皮疹と関節痛,手のこわばり感が再燃し,晩発性皮膚ポルフィリン症に膠原病,特に皮膚筋炎が合併した例と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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