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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻8号

2001年07月発行

症例報告

両下腿,両足に多発性潰瘍を形成した原発性マクログロブリン血症の1例

著者: 菅原弘士1 加藤直子1 木村久美子1 青柳哲1 白井真也2 吉田弘喜2

所属機関: 1国立札幌病院皮膚科 2国立札幌病院血液内科

ページ範囲:P.605 - P.607

文献概要

 63歳,男性.原発性マクログロブリン血症(以下PMG)に伴い,両下腿,両足の多発性潰瘍を認めた.組織学的に真皮中層までの血管腔内に好酸性無構造物質の沈着を認め,それらはPAS反応陽性で,蛍光抗体直接法で抗IgM抗体に陽性を示した.プラズマフェレーシス(以下PP)によりIgM値が低下を示すと同時に潰瘍も一時的に改善したが,IgMの再上昇に伴い潰瘍も再燃した.PMGに随伴する皮膚症状には,腫瘍細胞による丘疹,結節などの特異的皮膚病変,出血斑,紅斑,色素沈着などの非特異的皮疹に加えて,自験例のようなIgMの血管内沈着による潰瘍も存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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