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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻8号

2001年07月発行

文献概要

症例報告

Annular elastolytic giant cell granulomaの特徴を併せ持つ環状肉芽腫の1例

著者: 生駒晃彦1 錦織千佳子1 宮地良樹1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科皮膚病態学

ページ範囲:P.624 - P.626

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 62歳の女性の顔面と四肢に小丘疹が多発し,一部は環状の紅斑を呈した.ステロイド外用治療に抵抗性を示した.汎発型環状肉芽腫を疑って生検した病理組織においては,膠原線維の変性と,それを取り囲む細胞浸潤がみられ,それらの細胞は柵状の配列を示した.ところが同時に,annular elastolytic giant cell granuloma(AEGCG)の特徴といわれる弾性線維の消失と多数の多核巨細胞の出現もみられた.両疾患の異同についてはたびたび論じられてきたが,本症例からもAEGCGは環状肉芽腫の一亜型と考えるのが妥当と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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