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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻9号

2001年08月発行

文献概要

症例報告

広島県で初めて確認された日本紅斑熱の1例

著者: 河田義郎1 浦久保直澄2 松本光仁3

所属機関: 1尾道市立市民病院皮膚科 2尾道市立市民病院外科 3尾道市立市民病院内科

ページ範囲:P.678 - P.681

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 広島県で初めて血清学的に確認された日本紅斑熱の症例を経験したので報告する.症例は尾道市在住の農業を営む82歳の男性.右腰背部に2個の径10mm前後の黒色痂皮を付す刺し口と,手掌・足蹠を含む全身に紅斑を伴い,40℃前後の高熱と右鼠径部リンパ節腫脹,肝・脾腫を認めた.日本紅斑熱のYH株に対する抗体価は回復期にIgMは160倍と上昇,IgGは40倍(第35病日)で半年後には640倍となった.Weil-Felix反応はOX2が20倍であった.治療はミノサイクリン200mg/日の点滴を1週間,その後3週間は半分量を経口で投与した.4日目に解熱し,1週間でリンパ節腫脹,肝・脾腫は消退した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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