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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻9号

2001年08月発行

文献概要

症例報告

シックハウス症候群の1例

著者: 小林康隆1 中田良子1 上出良一1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.693 - P.696

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 50歳,女性.2000年3月26日,シロアリ駆除のため業者が床下にハチクサンFL®(イミダクロプリド)を撒布し,換気ファンも設置した.同日より,起居している1階室内に刺激臭を感じ,3日後より顔面から前胸部にかけて境界不明瞭なびまん性淡紅色斑,眼瞼の腫脹が生じ,心悸亢進や不安感が強く,4月7日に当科を紹介受診,一般検査にて異常を認めず,使用したシロアリ駆除剤,ホルマリン,ケーソンCGのパッチテストは48時間後,72時間後ともに陰性.心理的な面を含めた治療を行い,また実家で過ごすなど,シロアリ駆除剤との接触を断つことにより症状は軽快.1か月後,シロアリ駆除剤の異臭はほとんど消失し,心悸亢進,紅斑は消失した.以上より,シロアリ駆除剤によるシックハウス症候群と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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