icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻9号

2001年08月発行

文献概要

症例報告

劇症肝炎を発症し死亡したChurg-Strauss症候群の1例

著者: 瀬川聡子1 五十嵐泰子1 神田憲子1 石黒直子1 川島眞1 針谷正祥2 林直諒3

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター 3東京女子医科大学消化器病センター内科

ページ範囲:P.703 - P.705

文献購入ページに移動
 53歳,男性.20年前より慢性B型肝炎,2年前より気管支喘息がある.初診の1週間前より出現した下肢の紫斑,浮腫,しびれ感を主訴に当科を受診した.血中好酸球数,IgEの上昇を伴い,紫斑の病理組織像では血管周囲性に著明な好酸球浸潤と一部血管壁の破壊像を認めた.神経・筋生検を施行し,フィブリノイド変性を伴う肉芽腫性血管炎の像を確認し,Churg-Strauss症候群と診断した.皮疹は床上安静のみで速やかに消退したが,血中好酸球数が24,000/mm3まで増加し,下肢のしびれ感も持続したため,プレドニゾロン1日30mgの全身投与を開始した。検査所見,神経症状ともに改善するも,プレドニゾロンの減量中に劇症肝炎を発症し死亡した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら