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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻9号

2001年08月発行

文献概要

症例報告

D—ペニシラミン投与中の汎発性強皮症患者に生じた尋常性天疱瘡の1例

著者: 慶田朋子1 水嶋淳一1 石黒直子1 川島眞1 天谷雅行2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.707 - P.709

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 45歳,男性.汎発性強皮症に間質性肺炎を併発し,D—ペニシラミン1日300mgの内服開始約2年後に,被髪頭部を除くほぼ全身に,びらん,水疱が出現した.口腔粘膜疹も認めた.初診時の検査所見では貧血,血沈の亢進,CRP, IgGの上昇を認めた.病理組織像は基底層直上の表皮内水疱で,蛍光抗体直接法で,表皮細胞間にIgGの沈着を認め,血中抗表皮細胞間抗体は320倍,ELISA法にて抗デスモグレイン3抗体,1抗体陽性であった,薬剤中止3週後も軽快せず,プレドニゾロンの内服を開始し,約2か月で略治した.同時に,強皮症の関節拘縮の顕著な改善を認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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