icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科55巻9号

2001年08月発行

文献概要

症例報告

栄養障害型表皮水疱症の2例

著者: 市川雅子1 瀬川聡子1 桧垣祐子1 川島眞1 清水宏2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2北海道大学大学院医学研究科皮膚粘膜病学分野

ページ範囲:P.715 - P.717

文献購入ページに移動
 栄養障害型表皮水疱症の2例を報告する.症例1は52歳の女性で,初診の約半年前より四肢関節伸側に瘙痒を伴う水疱,びらん,扁平小結節が出現した.爪の変形を認め,患者の息子,父,父方の叔父とその娘にも同症あり.水疱はlamina densa直下に形成され,anchoring fibrilは減少していたが,正常なものも認められ,VII型コラーゲンの発現量はほぼ正常であった.優性栄養障害型表皮水疱症のpruriginosa型と考えられた.症例2は1歳の中国人女児で,生後10日目より四肢に水疱を繰り返すようになった.爪変形は認めない.家族歴はない.水疱はlaminadensa直下に形成され,VII型コラーゲンの発現量はほぼ正常であったが,正常なanchoring fibrilはほとんど認められず,栄養障害型表皮水疱症と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら