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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻1号

2002年01月発行

症例報告

悪性関節リウマチに合併し,再燃を認めた皮膚クリプトコックス症

著者: 小寺華子1 田中達朗1 成澤寛1

所属機関: 1佐賀医科大学内科学皮膚科教室

ページ範囲:P.23 - P.25

文献概要

 67歳,女性.34歳時に慢性関節リウマチ,60歳時に悪性関節リウマチと診断され,長期にわたりステロイド内服を含めた治療を受けていた.1996年1月頃より左上肢に皮膚潰瘍が出現し,同部からの培養にてCryptococcus neoformansが検出されたため,皮膚クリプトコックス症の診断にて入院した.このとき,頭部CT・胸水穿刺・胸膜穿刺などの検査を行い,胸水および血清よりクリプトコックス抗原を検出したが,明らかな原発巣は同定できなかった.皮膚病変はフルコナゾールの投与にて略治した.1998年5月,胸水および膿胸のため内科に入院した際,左頬部に径7mmの潰瘍とその下方に紅斑を認めた.それぞれ培養にてCryptococcus neoformansを検出し,血中・右胸水中よりもクリプトコックス抗原が検出され,再燃と考えられた.フルコナゾール投与にて再度治療し軽快した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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