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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻1号

2002年01月発行

文献概要

症例報告

疱疹状天疱瘡の1例

著者: 津田達也1 中井章淳1 池永健治1 岸本三郎1 安野洋一1

所属機関: 1京都府立医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.44 - P.47

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 70歳,女性.1999年より口腔粘膜にびらんが生じ,治療を受けるも軽快しなかった.2000年には背部に軽度瘙痒を伴う環状の紅斑が出現し,水疱を伴うようになった.病理組織学的にはフィブリンと好酸球を内容とする表皮内水疱の形成,好酸球性海綿状態がみられた.蛍光抗体直接法にて表皮細胞間にIgG, C 3の沈着を認めた.以上の所見より疱疹状天疱瘡と診断し,ステロイドの内服を開始したところ皮疹は速やかに消退した.ELISA法による血清学的解析では抗デスモグレイン(抗Dsg)1抗体,抗Dsg 3抗体が検出され,特に抗Dsg 3抗体は非常に高値であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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