icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻1号

2002年01月発行

文献概要

症例報告

小水疱性類天疱瘡の1例

著者: 神人正寿1 尹浩信1 矢野正一郎1 門野岳史1 大河内仁志1 玉置邦彦1

所属機関: 1東京大学大学院医学研究科皮膚科学教室

ページ範囲:P.48 - P.50

文献購入ページに移動
 62歳,男性.ほぼ全身に貨幣大までの境界明瞭で鮮紅色の浮腫性紅斑と緊満性の小水疱・びらんが出現.口腔内にもびらんが存在していた.病理組織学的所見では好酸球浸潤を伴う表皮下水疱,蛍光抗体直接法で基底膜部にIgG, C 3の線状の沈着を認め,1mol/l食塩水によるsplit skinにて表皮側に線状にIgGの沈着がみられた.ウエスタンブロット法で患者血清は水疱性類天疱瘡BP 180抗原のNC16a領域の組換え蛋白質に対する反応性を認めた.ニコチン酸アミド,ミノサイクリンの内服にて皮疹は軽快.既報告の小水疱性類天疱瘡19例のうち4例,21.1%に粘膜病変が存在し,水疱性類天疱瘡とほぼ同様の頻度であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?