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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻1号

2002年01月発行

文献概要

症例報告

感電により筋肉組織まで深達した左上肢の第III度熱傷

著者: 杉内利栄子1 村上憲孝2 兼子忠延2 高橋和宏3

所属機関: 1石巻市立病院皮膚科 2石巻市立病院麻酔科 3東北大学大学院医学系研究科内科病態学皮膚科学分野

ページ範囲:P.61 - P.63

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 57歳,男性.合板会社勤務.仕事中,接着剤が入っている180℃の釜を抱きかかえるようにして倒れているのを同僚に発見され,近医脳外科より当科に転送された.初診時,左前胸部から左上肢の皮膚は紅色から乳白色調の硬い局面を呈し,10%弱のII度真皮深層熱傷(deep dermal burn;DDB)からIII度の熱傷と診断したが,感電後に意識消失したことより,電撃傷の可能性も考えた.受傷1か月後,壊死巣除去術,メッシュ分層植皮術を施行した.手術時,壊死は筋,脂肪組織に達し,大胸筋,小胸筋,上腕三頭筋の一部に筋壊死を認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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