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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻10号

2002年09月発行

症例報告

Subcutaneous granuloma pyogenicumの1例

著者: 服部瑛1 田村多繪子1

所属機関: 1はっとり皮膚科医院

ページ範囲:P.829 - P.831

文献概要

 11歳,女児.初診の3か月前,右胸部上方の自覚症状のない皮膚常色の皮下結節に気付いた.病理組織学的に皮下脂肪組織内に結合織性の被膜で覆われた腫瘍巣を認め,腫瘍細胞は赤血球を入れる管腔を形成していた.免疫組織学的に,腫瘍内のほとんどすべての血管内皮がCD34陽性であったが,第VIII因子関連抗原は,ごく一部の血管のみ陽性であった.その臨床,一病理組織学的所見よりCooperの提唱するsubcutaneous granuloma pyogenicumと診断した.本腫瘍あるいは類似腫瘍の本邦報告例は稀であるが,皮下腫瘍の鑑別の一つとして念頭に置くべき疾患である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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