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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻10号

2002年09月発行

文献概要

症例報告

糖尿病患者に生じた汎発性環状肉芽腫の1例

著者: 根岸泉1 田村敦志1 大西一徳1 石川治1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.832 - P.834

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 77歳,女性.腰部から腹部にかけては辺縁が堤防状に隆起した類円形ないしは環状の紅斑,左下腿伸側には米粒大までの淡紅色丘疹を多数認めた.サルコイドーシスや環状肉芽腫などを疑い精査した.腰部皮疹の生検組織像で,変性した膠原線維を柵状に取り囲む類上皮細胞と多核巨細胞,その外側に小円形細胞からなる肉芽腫構造を認めた.以上の臨床ならびに病理所見から環状肉芽腫と診断した.皮疹が躯幹と下腿という異なる解剖学的部位に分布していたことから,汎発性環状肉芽腫と考えた.限局性と汎発性肉芽腫の皮疹の形状について,文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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