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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻10号

2002年09月発行

症例報告

Melanocyte colonizationがみられた乳房Paget病の1例

著者: 奥田浩人1 中村えりな1 高瀬早和子1 堀口裕治1 鍛俊幸2 新宅雅幸3 東久志夫 松原為明

所属機関: 1大阪赤十字病院皮膚科 2大阪赤十字病院外科 3大阪赤十字病院病理

ページ範囲:P.870 - P.874

文献概要

 36歳,女性.2000年の夏頃から左乳頭部に黒褐色斑が出現し,徐々に拡大してきた.色素性母斑の疑いで切除したところ,表皮内に大型で明るい円形の細胞が胞巣を作るように増殖し,メラニン顆粒を有する細胞が多数みられた.Paget病様悪性黒色腫,あるいは乳房Paget病が疑われ,両者を鑑別する目的で免疫組織化学的検査を行った.Paget細胞を染色する115D8,67D11染色で腫瘍細胞は陽性を示し,S−100,HMB−45染色では腫瘍巣内にメラニン顆粒を有する樹枝状のメラノサイトが多数みられた.melanocyte colonizationを伴う乳房Paget病と診断し,左乳房切断術を施行したところ乳管内癌が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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