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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻11号

2002年10月発行

文献概要

今月の症例

ハンセン病の1小児例

著者: 慶田朋子1 神田憲子1 檜垣祐子1 川島眞1 杉田泰之2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2横浜市立大学病院皮膚科学教室

ページ範囲:P.912 - P.915

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 10歳,女児.マダガスカル人.5年前に来日.半年前より左手背に皮疹が出現し,1か月前より左肘部の疼痛を生じたため当科を受診した.初診時,左手背から前腕に知覚鈍麻を伴う環状から弧状の紅褐色結節と,左尺骨神経の肥厚,圧痛を認めた.組織像では真皮全層に類上皮細胞肉芽腫を多数認めた.Ziehl-Neelsen染色,皮膚スメアで抗酸菌は陰性であったが,生検組織を用いたPCR法ではらい菌特異的DNAが証明された.DDS,リファンピシンによる6か月間の多剤併用療法と,神経症状に対するプレドニゾロンの併用にて症状は軽快したが,治療開始9か月後,左肘に有痛性の皮下結節が出現し,DDSの内服を再開し,3か月で結節は縮小した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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