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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻11号

2002年10月発行

文献概要

症例報告

末梢神経障害を伴いリベドを呈したサルコイドーシスの1例

著者: 岡本玲子1 檜垣祐子1 川島眞1 竹内恵2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学神経内科学教室

ページ範囲:P.941 - P.944

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 58歳,女性.両下腿にリベドと皮下硬結を伴う紅斑を認め,ヒリヒリ感を伴っていた.組織像は,真皮全層の島嶼状をなす類上皮細胞肉芽腫で,肉芽腫は血管を取り囲むように形成され,血管内皮細胞の腫大や内腔の狭小化がみられた.血清Ca,リゾチーム,ACE値は正常.血沈26 mm/hr,RF211U/mlと上昇.ツ反陰性.BHL(—).眼症状(—).末梢神経伝導検査で正中,尺骨神経の振幅の低下と右腓腹神経の伝導速度が正常範囲ながら左側に比べて低下していた.サルコイドーシスでリベドを呈することは稀である.リベド形成機序を考察し,末梢神経障害の成因との関連性についても述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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