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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻11号

2002年10月発行

症例報告

炎症性線状疣状表皮母斑の1例

著者: 高田香織1 新見やよい1 楠俊雄1 川名誠司1

所属機関: 1日本医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.949 - P.951

文献概要

 52歳,女性.10歳頃より左前腕から手背にかけて,瘙痒を伴う帯状の角化性局面が出現,その後左1趾,2趾にも同様の症状が出現した.組織所見では著明な角質増殖,表皮肥厚,顆粒層の肥厚,表皮突起の延長を認め,この中に,島状に錯角化,顆粒層の消失した部位が混在し,真皮乳頭層の血管周囲に軽度の炎症性細胞浸潤を認めた.以上よりinfiammatory linear verrucous epidermal nevusと診断した.タカルシトール含有軟膏外用にて角化,紅斑はやや改善したが皮疹はいまだ残存している,本症の病態は乾癬に類似しているとの報告があるが,皮疹の性質,経過からは母斑性の性質が強い疾患と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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