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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻12号

2002年11月発行

今月の症例

Fibroma of tendon sheathの1例

著者: 長坂武1 木花光1

所属機関: 1済生会横浜市南部病院皮膚科

ページ範囲:P.1016 - P.1018

文献概要

 64歳,男性のflbroma of tendon sheathの1例を報告した.約5年前より圧痛を伴う右足底の皮下結節があった.局所麻酔下で切除した.病理組織学的には真皮深層〜皮下組織の線維性被膜を有する多房性腫瘍で,硝子化した膠原線維束間に線維芽細胞を少数認める部位・線維芽細胞の増生が主体の部位が混在,両者の移行帯もみられる.腫瘍内にスリット状の裂隙を認めた.本症は病理・整形外科領域から多数報告されている一方,皮膚科領域での本邦報告は調べえた限り5例と少ない.本症はpalmo plantar fibromatosis, giant cell tumor of tendon sheath, nodular fasciitisとの鑑別疾患としても重要であり,皮膚科医も熟知しておく必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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