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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻12号

2002年11月発行

文献概要

症例報告

骨髄異形成症候群に合併したBehçet病の1例

著者: 青柳哲1 加藤直子1 菅原弘士1 黛真理子1 比嘉敏夫2

所属機関: 1国立札幌病院皮膚科 2札幌北楡病院内科

ページ範囲:P.1035 - P.1038

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 骨髄異形成症候群(MDS)に合併したBehçet病の1例を報告した.症例は29歳,女性.1996年にMDSを発症した.同時期から口腔内の再発性アフタ,その2年後から外陰部潰瘍の出現を繰り返すようになった.インフルエンザ感染を契機に外陰部潰瘍が悪化し,2000年当科を初診した.第8番染色体のトリソミー,HLA B51陽性を認めた.赤沈亢進を示したが,アフタと外陰部潰瘍以外の皮膚症状,眼症状,副症状は認めずBehçet病の疑い例と診断した.治療はセファランチンと塩酸アゼラスチンの内服,外陰部潰瘍へのプロスタグランディン軟膏の外用を行い,約1か月半で上皮化した.本邦でのMDSとBehçet病との合併例は自験例を含めて12例で,そのうち9例に第8番染色体のトリソミー,4例にHLA B51が認められている.両疾患の病因と強く関連する因子と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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