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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻13号

2002年12月発行

文献概要

症例報告

在日ブラジル人日系2世にみられた類結核型ハンセン病

著者: 川瀬正昭1 本田まりこ1 新村眞人1 杉田泰之2 石井則久3

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座 2横浜市立大学医学部皮膚科学教室 3国立感染症研究所ハンセン病研究センター生体防御部

ページ範囲:P.1188 - P.1190

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 37歳,男性.ブラジル人日系2世(1981年来日).初診は1996年8月13日.1993年頃から鼻周囲に境界明瞭な浸潤を触れる紅斑が出現し,徐々に前額部,両頬部,口唇白唇部に拡大した.1996年2月より左肘頭にも同様の皮疹が出現したため当科を受診した.皮疹部では知覚鈍麻がみられ,尺骨神経の軽度肥厚があった.組織学的所見では神経,血管周囲性に非乾酪壊死性の類上皮細胞肉芽腫を形成していた.組織および鼻腔粘液のスメアは抗酸菌染色し菌体陰性であったが,血液から抽出したDNAはpolymerase chain reaction(PCR)法にて,らい菌特異的DNAが証明された.以上より類結核型ハンセン病と診断した.症状はdiaphenylsulfone(DDS),リファンピシンにて治癒した.妻と子供2人に同様の症状はなかったが,血液のPCR法にてらい菌特異的DNAが証明された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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