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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻2号

2002年02月発行

症例報告

Becker母斑を合併したsmooth muscle hamartomaの1例

著者: 石田晋之介1 峰咲幸哲2 山﨑雙次3

所属機関: 1足利赤十字病院皮膚科 2館林医院 3獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.155 - P.157

文献概要

 22歳,女性.生下時より左下腿屈側に浸澗を触れる有毛性淡褐色局面を認め,近医より当科を紹介された.初診時,左下腿に12×6cm大の境界不明瞭な浸潤を触れる有毛性淡褐色局面を認めた.高校生頃より皮疹はやや拡大し,硬毛が増加してきたため当科を受診した.皮膚生検像では,真皮中層から深層にかけてエオジン好性の線維束の増生を認め,特殊染色で線維束はマッソン・トリクローム染色にて赤染,エラスチカ・ワンギーソン染色では黄染され,平滑筋と考えられた.免疫染色ではデスミン陽性,ビメンチン陰性であった.発症年齢が生下時である点,組織所見で平滑筋を認めることより本症をsmooth muscle hamartomaとし,高校生頃より硬毛が増加し,淡褐色局面の拡大を認めた点よりBecker母斑の合併と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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