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臨床統計
小児汎発性膿疱性乾癬に対する予後アンケート調査
著者: 櫻根幹久1 古川福実1
所属機関: 1和歌山県立医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.199 - P.202
文献購入ページに移動 小児汎発性膿疱性乾癬(JGPP)の最近の予後調査アンケートを実施した.その結果をもとに,最近の治療の傾向,効果および予後について,以前に報告された厚生省稀少難治性皮膚疾患調査研究班によるJGPPの全国調査(1961〜1991年)と比較検討した.病型,先行病変,誘発因子・悪化因子,臨床症状,検査所見は同様の傾向であった.治療は,以前の調査同様に,エトレチナートが主体を占めたが,シクロスポリン,コルヒチンが増加していた.予後は,死亡例がなく,治癒例が増加し,統計学的にも改善していた.しかし,前回同様,長期にわたり膿疱化を繰り返す症例も約40%あった.また,再発例も半数以上を占め,そのうち5回以上繰り返す例も過半数を超えた.シクロスポリン使用例では,再発症例は少なかった.今回のアンケート調査より,JGPPの治療は,他剤の副作用を考慮するとシクロスポリンも1つの選択しうる治療の柱となることがわかった.
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