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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻3号

2002年03月発行

今月の症例

Neutrophilic eccrine hidradenitisの1例

著者: 木本雅之1 布袋祐子1 河原由恵1 谷川瑛子1 天谷雅行1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.203 - P.205

文献概要

 33歳,女性.急性骨髄性白血病に対してシタラビンを主とした化学療法を施行中に全身に毛嚢炎様紅色丘疹が出現,組織学的にエクリン汗腺らせん部周囲の好中球浸潤と腺上皮細胞の壊死,空胞化変性を認めた。皮疹は化学療法終了後に無治療にて自然消退した.Neutrophilic eccrine hidradenitis(NEH)は悪性腫瘍に対する化学療法施行中の患者に出現する一種の中毒疹としてとらえられており,その病態は薬剤に対するエクリン汗腺の反応性変化と考えられている.白血病などの血液疾患に対する化学療法中に出現することが多く,皮膚科医が日常診療において念頭におくべき疾患と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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