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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻3号

2002年03月発行

症例報告

8トリソミー患者にみられたWeber-Christian病の1例

著者: 瀧澤一1 鈴木拓1 大西誉光1 高橋久1 渡辺晋一1

所属機関: 1帝京大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.228 - P.230

文献概要

 14歳,女児.9歳時に再生不良性貧血を疑われ,ウベニメクス(ベスタチン®)を2年間内服した.初診の5か月前より両下腿に有痛性の皮疹が繰り返し出現し,10日前より発熱,全身倦怠感を生じた.ステロイドの全身投与,外傷や皮下注射の既往はなかった.一般検査では,炎症反応のほかに赤血球,血小板の減少がみられた.両下腿および足関節に貨幣大の発赤,腫脹,圧痛を伴う皮下結節が数個存在していた.組織は好中球からなるlobular panniculitisの像を呈していたが,泡沫細胞の浸潤や血管炎の所見はみられなかった.プレドニゾロン30mg/日の内服を開始し,発熱および皮疹は速やかに消退し,貧血の若干の改善がみられた.さらに骨髄像に異常はなかったが,8番染色体のトリソミーが認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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